スタッフ日記

昔の借金110番

  2016/11/13    債務整理

こんにちは,高井です。

私が所属する札幌司法書士会では,

 

過去の借金の請求で困っている方のための!

「昔の借金110番」

 

という電話相談会を,11月3日(木)に開催し,私も担当者として相談会に参加しました。

 

普段,債務整理の相談を受けていると,

すでに消滅時効が完成して支払いを免れるはずの昔の借金について,貸金業者や債権回収会社(サービサー)から請求を受けて,支払ってしまった,というケースを見かけることがあります。

 

また,親が亡くなって3カ月以上経過してから借金の存在が発覚した場合に,その時点からでも「相続放棄」を検討する余地があるにもかかわらず,債権者の請求どおりに支払っているケースも見かけることがあります。

 

いずれも,司法書士や弁護士に事前に相談していれば,消滅時効の援用や相続放棄の手続きをとることで,支払いを免れることができたケースです。

このような昔の借金が元になった悩みやトラブルについて,相談会を開催しました。

 

債権回収会社からの請求書が届いた場合に,業者に連絡をとる前に,請求書の内容をよく見てください。

 

・元本は数十万円なのに,損害金は100万円を超えている

・最後に借りた日,返した日が,5年以上前である

・「連絡がない場合は法的手続きをとる」と記載しているのに,「和解に応じる用意がある」「〇〇万円に減額する」などの記載がある

 

このような場合,債権が時効により消滅している可能性が高いです。

消滅時効援用の通知を送ることで,借金を支払う必要がなくなります。

ただし,せっかく消滅時効の期間が経過していても,借金があることを認めてしまうと(例えば1000円でも支払ってしまう),消滅時効の手続きをとることができなくなってしまいます。

したがって,長期間支払いをストップしていた業者から請求書が届いた場合,業者に連絡をとる前に,まずは司法書士や弁護士に相談をしてください。