不動産の名義変更(相続登記)のご相談の中で,よく質問を受けるものをご紹介します。ご参考になれば幸いです。
Q6 相続人の中に未成年者がいます。手続きの進め方に違いはありますか?
未成年者は,原則として単独で財産上の法律行為を行うことはできず,親権者が代理人として手続を行う必要があります。
遺産分割協議も財産上の法律行為にあたるため,相続人の中に未成年者がおり,遺産分割協議が必要となる場合は,親権者が未成年者に代わって協議に参加することになります。
ただし,未成年者の代理人となる親権者もまた相続人となる場合
例えば,未成年者の父が亡くなり,未成年者とその母がいずれも相続人となる場合は,
未成年者と親権者との利害が対立する可能性があるため,親権者が代理人となることはできません。
この場合,家庭裁判所に申立てを行い,「特別代理人」を選任してもらう必要があります。
選任後,特別代理人と親権者(母)との間で遺産分割協議のうえ,相続登記を申請することになります。