スタッフ日記

玄人好みの「合同会社」

  2018/01/10    ブログ, 司法書士全般, 登記

あけましておめでとうございます。粒来です。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

最近,といっても昨年の話ですが,ご依頼をいただいて「合同会社」の設立登記を行いました。

会社=株式会社というイメージが強いので耳慣れない方もいらっしゃるかと思いますが,日本で「会社」と呼ばれるものは4つの形があり,合同会社もそのうちのひとつです。

平成18年の法律改正で新しくできた形なのですが,特に起業して間もない小規模な事業や,顧客や取引先との信頼関係が十分にある方が会社を設立する場合,株式会社よりもメリットが多いケースも多く,弊所でもご依頼が増えています。

 

株式会社と合同会社には,おもに次の違いがあります。

 

1.会社に対する発言力

株式会社は,「お金を出したら口も出す」を地で行く組織形態です。出資者(お金を出した人)は会社の株主として,出資金額に応じた発言力をもちます。

これに対して合同会社では,出資者(社員)の発言力は,会社独自のルールで自由に決めることができます。単純に社員の頭割りによる多数決にすることもできますし,出資の金額が少なくても実力のある特定の社員の発言力だけを高めることもできます。

 

2.業務執行(会社の運営)を誰がするか

株式会社は,多数の出資者から広くお金を集めて事業を行う前提で組織設計されているので,出資者(株主)自身ではなく,株主が多数決で選んだ取締役が会社を運営します。

一方,合同会社は,仲間内でお金を出し合って事業を行うという前提で組織設計されているため,原則として出資者(社員)がそのまま会社を運営します。

 

3.登記費用

これが地味に大きいところなのですが,会社設立にかかる登記費用は,株式会社の場合,実費だけで最低20万円はかかります。一方,合同会社では,必ずかかる実費は6万円程度です。

また,会社設立後も,株式会社では最長でも10年に1度,役員の変更登記を行う義務があり(メンバーに変更がなくても登記する必要がある),これを怠ると裁判所から罰金(過料)を課せられます。しかし,合同会社では社員に任期がないため,定期的な役員変更登記は不要です。

 

合同会社の弱点としては,一般の認知度やイメージで株式会社に劣ることが挙げられます。しかし,身近な例でいうと,スーパーマーケットの西友,インターネット通販のAmazonの日本法人や,弊所の司法書士 及川が愛してやまないアップル社(iPhoneの会社)の日本法人も合同会社です。あとは調べてびっくりしましたが,アイドルグループ「乃木坂46」の所属事務所も合同会社のようです。

 

我々現場の専門家がPRをしていくことで認知度やイメージが向上し,これから事業を行う方の選択肢を増やすことにつながれば,専門家冥利に尽きるというものです。

会社設立の際は,お気軽に司法書士までご相談ください!